Life is like a box of chocolates.

キラキラもギラギラもしていないけど幸せなレズビアンの独り言。

自分が死んだ時、喪主はだれになるのだろう。

【くそお真面目な話なので、興味ある方だけどうぞ】

 

 

最近、母親を亡くしました。

告別式にお葬式、四十九日など一通りすませたので、感想を少し。

 

私には、父と2つ上の姉がいます。家族にはカムアウト済みで彼女とも10回以上会っていました。母は癌で亡くなったのですが、半年ほど前からわたしは介護のために離職。在宅でそばにいました。母の余命がわかった時に、姉は半年ほど交際していた男性と結婚。

 

お葬式は近い親戚だけを呼ぶ、ささやかなものにしようと進めていましたが、なんだかんだで父や姉の会社の人も来てたので、家族葬というわけではありませんでした。

 

通夜と葬式、どちらも彼女は来てくれました。会場にいてくれただけで、とても心強かったです。ただ、もちろんなんですが、親族の席には座れません。

納棺の時、母との最後の別れを前に泣き崩れた私に、控えめに寄り添ってくれましたが

親戚の目が気になり、甘えることも出きませんでした。

 

親戚だけの食事の席などでも、もちろん彼女は出席しませんでした。

当たり前でわかりきっていることでしたが、今回は結婚したての姉の旦那がいたことで、自分のゲイとしての立場を強く感じてしまいました。

 

私と彼女は現在つきあって2年半ほど。

一緒に暮らしており、男女であれば結婚を意識している間柄です。

(というか同性婚が可能なら既にしていると思う。)

生前の母とも彼女は交流が何度もあり、母親にも認められている存在でした。

 

一方、姉と旦那さんは付き合って1年未満。

母の病気もあり、急いで結婚したので、葬式の時点で結婚生活2ヶ月ほどでした。

母と旦那さんが会ったのも2回くらいだけ。

 

でも、葬式では旦那さんは完全に親族としての立場を確立していました。

親戚への挨拶もまだだったため、葬式などで親戚が集まった時は、必ず姉の旦那さんの話題で持ちきりでした。父親も、義理の息子がいることをとても喜んでしました。

 

「結婚している」というだけで、こんなにも差が出るのか。と、改めて感じました。

つきあっている年月も、母との親交も、ラブラブ度(笑)も、私たちの方がずっと深いのに、結婚している、というだけで姉の旦那は親族として完全に認められるのかと。

(この旦那さんがまためちゃくちゃいい人だからつらい笑)

 

そして、必ず私には「彼氏はいるの?結婚は?」といった話題が飛んでくるのです。

母を亡くした悲しみで十分にボロボロな心で、一番大事な人の存在に嘘をつかなくてはいけないのです。

自慢の彼女なので、できれば親族全員に紹介して回りたかったですが、

母の葬式でそれをやる勇気は出ませんでした。

 

姉と旦那の存在に嫉妬している自分が、本当に大人気ないなぁ。。と感じましたが、

それが正直な気持ちでした。

 

 

しかし、両親にカムアウトして、受け入れてもらえてる私は、まだ恵まれている方だと思います。アウトもできず、恋人の存在を完璧に隠している人は、もっとつらいのでは。。と思います。

 

個人的には、家族にはカムアウトした方がいいと思っています。

(家族と仲がいい人は。)

そして、できればできるだけ早い方がいいとも思う。

カムアウトは、一度すればそれで終わりではありません。

自分が自分のセクシャリティを時間をかけて理解し、受け入れたように、

カムアウトされた家族にも、勉強し、理解する時間が必要です。

早く伝えられれば伝えられるほど、親には理解するための時間が残っています。

親が健康で、親子間の仲も良いのなら、今が一番カムアウトするタイミングだと思います。

 

カムアウトできない、というのなら、大事な親友とでも先輩とでも上司とでもなんでも、肩書きはなんでもいいから、恋人の存在を家族に紹介しておくのも大事なのでは、と今回思いました。そうしたら、葬式などにも呼びやすくなると思ったから。

 

自分は強いから、葬式に来てもらわなくても耐えられる、という人もいるかもしれません。しかし、恋人は葬式に来たいかもしれません。

恋人の親が死んだのに、自分は何もできない。そう強く思ってしまう人だとしたら、

その気持ちを少しでも軽くできるかもです。

 

 

自分が死んだ時、喪主はだれになるのだろう。

という話を彼女としました。もちろん夫はいないし、両親も他界しているだろう。

となると、甥っ子かな?とも。

 

まだまだ先の話だけど、母が若くして亡くなったので、急に現実的な話になってしまった。私たちが死ぬ時には、妻として、堂々と喪主になれたらいいね。と話しました。

活動してくださっている人々には頭があがりませんっ。